青い人型と高校生達

 生物中心に生物とその周囲少しの空間が歪んだ後、収束してぬいぐるみみたいな物体になる夢を見た 青い肌に赤い血管が走って一部が肥大化したような人型の奴が原因らしかった 高校生くらいの少年が主人公で他にも数十人高校生程度の少年少女が何の説明も無くその人型の奴を倒すために集められていた
 始めは段差が椅子がわりの屋内ステージみたいな所から始まった どうやら動物がぬいぐるみになる事件があり、一日何回かわからないが行われる報告会で有用な情報を報告すると特典がもらえるということだ わけのわからないまま外に出ることになった よく把握していなかったがそれだけはわかっていた
 主人公は色素が薄く癖の無い短髪で学ランをラフに着た男子高校生 その友人は黒髪の男子高校生 始めはばらけて行動していた
 外は使われていない公園と廃墟ばかりの住宅街が合体したといった有様の知らない場所だった 世界は全体が白黒灰色で部分的に色があるという状態で、ともかくブラブラしていた 枯れ木が並ぶ道を曲がるとブランコがあった ブランコの近くには砂場があり、シーソーもあった そこに青い人型が浮いていた
 青い人型は背中を上に四肢を脱力させて浮いていた それが何かわからなかった しかし嫌な汗と悪寒が止まらなかった 青い人型の近くには名も知らぬ男子高校生がいた 青い人型が動いたように見えた時にその少年と空間が歪んで収束し、歪にデフォルメされた黄色い犬のぬいぐるみになって地面に落ちた
 主人公は必死になって走って逃げた 報告会で報告したが人間がぬいぐるみになった例は無いと言って司会者的な頭が卵みたいな奴以外は信用していなかった 消沈する主人公の所に前述した友人が来て「お前はそんなつまらん嘘を吐く奴じゃない」などと言って一緒に行動を始めた あと特典は後払いらしい
 報告会の後に人型がいた場所へ友人と連れ立って行った すると何人か人がいた その中心に青い人型が居て、青白く光ったように見えた後、その周囲の人間が次々と空間ごと歪んでぬいぐるみになっていった 主人公と友人は近くで呆然としていた少女の手を掴んで走って逃げた
 報告会で報告をした たしかに人数が異様に減っていたので本当なんじゃないかと言う奴がちらほら出始めた 時間はわからないがおそらく次の日 主人公たちと少女は一緒に行動するようになった 少女は黒いおかっぱで背が低かった 三人は廃墟を漁り動きやすい服を見つけて着替えた また、拠点を作った
 その後は青い人型をどこどこで遠めに見たという情報がいくつか報告された ぬいぐるみにする云々を実感を伴って理解している奴は少なかった あと何人かキャラ立ちを始めた まず眼鏡で委員長的なしっかりした女子 はっちゃけがちな男子 皿を洗う事が愛の証明と信じて疑わない女子 後数人いた
 はっちゃけがちな男子が主人公たちの周りを金魚のフンみたいにうろつき始め、拠点にしているまだマシな廃墟にやたらと入って来た おかっぱ少女はゴミを見るような目でそいつを見ていた ふと廃墟の使っていない一部屋を覗くと右腕だけ異様に肥大化した人型が座っていた 四人とも走って逃げた
 四人の報告は受理され、十数人の奴らが手に棒などを持って「化物を殺すぞ!」などと血気盛んに叫んでいた 皿洗い女子は皿を洗う事についてブツブツ言っていた 委員長系女子は静観していた どやどやと屋内ステージから人が出ていく 主人公たちも出ようとしたら少女が振り返ってガタガタと震えている
 四肢を脱力させている青い人型が血管でできたような羽を生やして浮いていた 主人公たちは飛び出して先に行った集団に報告した 必死な形相に本当だと思ったのか集団は戻っていった 主人公たちも戻ったが、集団が戻った頃には人型は消えていたという 集団はまた右腕肥大人型を目指していった
 画面がいきなり砂嵐のごとく乱れた 場面が変わって廃墟で服選びをしていた 主人公はやや違和感を覚えていたが他の二人は服を選んでいる はっちゃけ男子がいない事に気づく 主人公はまた悪寒に襲われ、急いで探し始めた 人型がいたのとは別の暗くて狭い部屋にいた
 はっちゃけ男子は頭部左半分が肥大化して胴体は赤子程度に、四肢は長さがそのままで骨のような細さになっていた これは頭部が大きすぎてそう見えただけかもしれない 肥大化した頭部からじわじわと浸食するように青色へ変色し赤い血管が浮き出始めていた 途切れ途切れに「すまん 逃げろ」と言った
 主人公は半泣きで走り、友人と少女の腕を掴んで報告会場まで逃げた 友人と少女はともかく人型が出たと判断してすぐ自分で走り始めた 報告会場は肉塊が散らばっていた どうやら人間が化物になるという情報を既に得ていて疑心暗鬼が発展したらしく互いに殺し合っていた
 委員長系女子は「早く殺さなくちゃ」などと繰り返し言いながら正気を失った目をしてパイプ椅子で肉塊をさらにぐちゃぐちゃにしていた 皿洗い女子は「あの子はまだお皿を洗っているの。これってまだ私の彼を愛してるって事よね。許せないわ生かしておけない」的な事を言いつつ壁にもたれていた
 主人公は状況を理解できずに立ったままで動けなかった そんな感じの夢でした